| 土曜日は雪に降り込められた。今日も朝から雪、ようやく2時過ぎに空が明るくなったのでBOOK OFFへ。歩道を行ったり車道を行ったり。雪にタイヤをとられないように。自宅近くのBOOK OFFは火曜日以来だ。 美術書棚の図録が二冊、105円に値札をはりかえられていた。『ミレー展』は名古屋ボストン美術館で2002年に開かれた展覧会の図録。本国のボストン美術館の所蔵品による展覧会である。てもとに1984年に開催されたミレー展の図録があるが、これもボストン美術館所蔵品展だった。 ボストン出身の画家ウィリアム・モリス・ハントがミレーのもとで絵を学んだ後貴国し、富豪の娘と結婚してボストンのエリート社会の一員となった。その彼の熱烈な宣伝と推薦で、多くのボストン市民がバルビゾンを訪れ、直接ミレーから絵を購入したのだそうである。1889年までに「125点の油彩、パステル、30点もの素描がボストンに」移動していた、と解説にある。 印象派の画家たちが浮世絵に夢中になっていた頃、ボストン市民はせっせとバルビゾンの農民画をせっせとアメリカへ運んでいたわけである。 BOOK OFFは「500円で一回」の福引を行っていた。1000円のCD一枚と合わせて、抱え込んだ七冊の合計が、2000円にわずかに足りない。どうせならあと一冊足してと、文庫本を探して捕物帖を一冊。 風野真知雄という名前を聞いたこともないし、だいわ文庫(大和書房)を買うのも初めてだ。『耳袋秘帖』の探偵役は『耳嚢』の著者、根岸鎮衛。これがシリーズになっていて、『両国大相撲殺人事件』はすでにその第六弾だ。人が知らないのをいいことに。 雷電に殺人容疑がかかるらしいが、雷電の時代には相撲は両国ではなく、本所回向院で興行されていたのではないか。「大相撲」とも言ったかどうか。 S洞Ⅱで買った『近代中国の版画』に古本屋の店先を描いたものがあった。珍しいので画像にアップしておく。楊可揚の「教授」という作品。1947年の制作である。落魄した教授が、家族を連れて本を売りに来ているのだろう。子供に持たせているのは漢籍ではなく洋書のようだ。看板にも「中西舊書」を買うとある。 教授の窮状は人ごとでなく同情にたえないが、彼が邪魔になって書店の内部がよく見えない。 BOOK OFF * 『芸術新潮』48巻3号(特集 村山槐多の詩)新潮社、1997年 350円 * 清水貴久彦『風はどこから―山田みづえ俳句鑑賞』ふらんす堂、1999年 105円 * 東京富士美術館編『ポルトガル―栄光の500年展』東京富士美術館、1999年 105円 * 名古屋ボストン美術館編『ミレー展―人と自然へのあたたかなまなざし』名古屋ボストン美術館、2002年 105円 * 河合単『ラーメン発見伝⑬』小学館ビッグコミックス、2004年 105円 * 津原泰水『ピカルディの薔薇』集英社、2006年 105円 * 風野真知雄『耳袋秘帖両国大相撲殺人事件』だいわ文庫、2007年 105円 * 土山しげる『食キング・スペシャル―食一生編』日本文芸社Gコミックス、2007年 105円 |